続 イボGの山

何者にも成れずただ登るのみ

サマン谷 20230812

盆休みの初めに、妻と僕、そして後輩のNZ君の3人で九州は祖母山のサマン谷を遡行した。

 

海外赴任をしていた彼が帰国していることを知ったのはそのたった一週間前のことだった。8月初めに大学時代の仲間達でキャンプをした際に、彼の帰国のことを聞いたのだ。しかも九州に戻っているのだとか。

 

お盆休みは九州帰省ついでにどこか登るつもりだったので、流石に無理だろうとな思いつつもダメ元で彼を誘ってみたところ、すぐに「お供させてください!」と丁寧な謙譲表現が返ってきた。恐縮である。

というわけで選択したのがネットで見て気になったサマン谷だった。

 

雨でも降ったのか、明らかに増水した川を眺めながら長い長い尾平登山口までの道を走り、登山口で久しぶりにNZ君と合流。

彼は今朝、くじゅうの坊がつるから下山してここまできたそうだ。海外赴任等もあって、山はあまり行けてなかったらしいが、相変わらずの元気さである。

 

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素晴らしく開放感のある登山口から出発

 

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わかりにくいがNZ君の装備を見て欲しい。

遠足を思わせるリュックに、ワークマンで購入した安全靴である。悪くないねぇ〜

 

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早速とびこむNZ君。

 

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妻も浸かる

 

ちなみに、水量はやはり多い。登山口では無理なら敗退かなどと話していたが、なんとかいけそうだ。

 

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早速核心の一つである。

登攀の写真はないが、右側のクラックをロープを出して登攀。

立木まで登ったところで、そこからのクライムダウンにかなり緊張した。不用意に落ちれば流されて振り出しに戻されそうな水流だ。

他の記録ではこんなところに苦労した様子は無いので、おそらく水量が影響しているのだろう(と思いたい)。

クライムダウンしたところでクラックでカムでアンカーを作ってビレイ。

 

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その後もこんな感じ

 

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とてもじゃないけど水流沿いを進める気がしなかったので、ロープを出して右岸の斜面を登攀。

 

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水量が多いはずなのに、ホントに水が綺麗。

ちなみにここはフリクションを効かせて右岸から。ちょっと緊張する。

 

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ここは右岸から左岸へジャンプ。

NZ君が先陣を切って跳ぶ。安全靴のフリクションが光る。

 

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泳ぎからの…


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これ

 

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妻も


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これ

 

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サマン谷のハイライト。チョックストーン滝。

特攻隊長NZ君がトライするも敗退。

水量が問題なければ突破できそうだが、ここは結局左岸から巻くことに。

とはいえ左岸巻きもなかなかにエキサイトしたが…

 

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でました。

 

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激狭ゴルジュ

想像以上に腕と脚が疲れる。

 

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ここも結局水流沿いは諦め。。


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リスクはあるもののでかい流木を伝って突破。

ここは、僕や妻のラバーソールはかなり滑ったのだが、NZ君の安全靴のフリクションはかなり安定感があるようだった。

元々この靴は油で滑らないソールを使っているので、木の油脂に強いのかもしれない。

 

 

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ちょっとナメ。

 

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ここで打ち止め。ここから林道と登山道を使って小一時間で下山。


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なぜ、こうなるのに赤い塗料を使うのか。

 

所感

正直驚愕である。短くもめちゃくちゃ面白い沢だった。これ、もしも鈴鹿にあったらヤバいよ?まじで。

元々九州で沢登りを覚えた僕だが、結局九州の沢は全然知らない。こんなに素晴らしい沢が息を潜めていたとは。九州、恐るべし。

ちなみにこの沢はラバーソール推奨でしょう。

妻はラバーソールを持ってないので結局ほぼクライミングシューズ履きっぱなしだった。

 

NZ君、ありがとうございました。またどこか行きましょう!

 

7:20尾平登山口出発-7:40入渓-9:20チョックストーン滝-10:20堰堤-11:15尾平登山口