続 イボGの山

何者にも成れずただ登るのみ

ベトナム カットバ島クライミング Cát Bà Island 20231231-20240101 その③ 〜Butterflyvalley〜

2023/12/31

ホテルの朝食はバイキング形式なのだが、今朝は昨日まで無かったフォーが加わっている。どうやら客が増えるとメニューが拡充されていくようだ。

 

外にはすでにレンタルのスクーターが用意されている。今日はこれに乗って岩場に向かうのだ。岩場に向かう過程も含めて全てが楽しみだ。

 

スクーターにはほとんどガソリンが入っていないらしく、まず最寄りのガソリンスタンドでガソリンを入れてくれとのこと。ちなみに返すときに満タンにしてくれなどの指示は無かった。

スタンドに着くと、システムや言葉はよくわからないが、とりあえず無事給油してくれた。値段の詳細は覚えていないが案外高い。日本と変わらない気がした。

 

街中の運転はやや緊張するが、現地の運転に習って、人や車が出てきそうなところではクラクションを鳴らしながら通過することにした。態度が悪い気もするが、事故だけは絶対起こしたくないし仕方ない。

後で気づいたのだが、僕のバイクはウィンカーが壊れており、一度出した右ウィンカーは一旦左を戻さないと消えない仕組み(?)になっていた。それに気づかずウィンカーを出し続けて走るという初心者ムーブをかまし続けていたのだった。

街を抜けると、気持ちの良いツーリングだ。天気も良く、これだけでも楽しいアクティビティである。20分程度走って着いたのが、Butterflyvalleyである。

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大きな石灰岩の壁が目立つ広場の周囲には建物が数件建っており農村の集落といった感じだ。

 

本来Butterflyvalleyで登るには、許可証を手に入れた上で、現地で管理者にお金を払わなければならないらしい。(このルールも情報が少なく、詳細がよく分からない)

しかし我々は結局許可証を手に入れられてないので(前回の記事参照)、せめてここの管理者には挨拶してお金を払いたい。そう思いながら周囲をうろついていると、カフェのようなお店を発見したので、そこのスタッフに聞いてみるものの、分からない様子だった。

ここまできたら仕方がない、やれることはやったし何か言われたらお金を払おう。そういうことにして、バイクを停めた。

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先客も少しだけいたが、岩場全体としてはほとんど貸切と言って良いくらいの人の少なさだ。

早速、準備をして登り始める。

 

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↑hrちゃんが先陣を切る(CHUYEN NUI 5a)

 

登りはじめてちょっと経った頃、遠くから複数のバイクのエンジン音が聞こえてきた。子供の頃近所の県道から聞こえてきた暴走族のようで懐かしいなあなんて思いながら、振り向くと結構な数のスクーターが走ってきた。

その後、彼らはバイクを停めて、思い思いの場所に荷物を広げて談笑しながら何かを食べたり飲んだりし始めた。どうやらここはピクニックスポットらしい。

謡曲のような雰囲気の音楽を爆音で流しながらのピクニックを見ていると、やはり異国の風を感じる。

 

とあるルートを登ろうとしていると、後ろから「あぶないですねー」という言葉をかけられた。びっくりして振り向くと赤ちゃんを抱いたベトナム人の女性だった。「日本語お上手ですね」とkjさん。

聞けば以前、熊本に住んでいたらしい。僕も学生の頃熊本に住んでましたよと伝えたが特に驚く様子もない。こんなところで熊本にゆかりがある人と出会うなんてことがあるかね。

 

昼ごはんは朝見かけたカフェのようなところで食べることに。

お客さんはまあまあ多く、繁盛しているようだ。ここの男性スタッフは一時期、千葉の本八幡に住んでいたらしい。やはり日本に行ったことのある人は多い。

注文を受けたのは、小学生か中学生くらいでは?という感じの少女だが、ちゃんと英語でコミュニケーションをとってくれる。

十何年と学校で英語を習ったにも関わらず、全く喋れない僕は相当な時間をドブに捨てたようなもんだ。センター試験ではそこそこの点数を取ったが、そんなもの使えなければ一億パーセント無意味である。

 

昼食後、改めて岩場に戻って僕がリードをしていると、迷彩服姿の男性がやってきて話しかけてきた。僕は登っていたので下でのやりとりはよくわからなかったが、要は岩場の使用料を徴収しにきたらしい。

許可証は持っていなかったが、そこはなんとかなったようだ。

 

そんな感じで16時くらいまで登って、バイクで街へ戻った。

 

この日は海鮮を食べようとのことで、店頭に蟹や貝なんかが大量に並べられているお店に入ってみることに。

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カットバ島は離島だけあって、やはり海鮮を推しているらしく、こういう店が至る所にあった。

しかし我々の行きつけのYummyグループに比べるとやや値は張る。ちょこっと食べて、偽ブランドの衣料品店を冷やかし、さらにカフェでコーヒーやドラフトビールを飲み、シメにYummy1で一杯飲んでお開きとした。

帰りにホテルまで歩いていると、上機嫌な欧米人の男達が「今行ってきた店は安くて最高だったぜ〜」的なことを教えてくれた。実に平和な世界だ。

部屋に戻っても、花火やら話し声やらで夜更けまで外は騒がしかったが、そんなことも全く気にならないくらい幸福な年越しとなった。

 

 

以下、Butterflyvalleyで登ったルートの紹介。

・Rome to Hanoi express 6a    OS

カットバ島で僕が初めて登ったルートで、かつ最も面白かったルート。

快適な5.10aといった感じ。ただ終了点が安定した場所からやたら遠い位置にある。欧米人サイズで整備された感じ。

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・Cracker Jack 6c   ×

トポに「must do」と書かれていたため触ってみたが、ちょっと6cを触れるほどのコンディション(僕の)ではなかった。ちゃんと鍛えてくれば良かった。ルートとしては面白い。上に登るほど難しくなる印象。取り付きのケイブの中で地元の若者がBBQ?的なことをしていて、スクーターがスタート地点に置いてあったので、移動をお願いしたら快く動かしてくれた。ありがとうございました。

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↑情けなくぶら下がる僕

 

・bread & butter  5c

ハングの横をすり抜けるまでの出だしが悪かった。最後は左上する形で快適。

 

・moustache massage man  6a+

出だしは結構きびしいカチを繋ぐ。最後は変な体勢で無理やり棚に上がる変なルート。ぜひやってみて体感してほしい。

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