続 イボGの山

何者にも成れずただ登るのみ

東京ディズニーランド 20230514

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東京ディズニーランドはもはや概念だ。

しばしば、とても楽しい場所のことを「〇〇のディズニーランドだ」などと表現することがあるが、このように評することのできるテーマパークが他にあるだろうか。

今年は開園40周年だそうだが、この期間でここまでの地位を獲得するには、ディズニーという一大コンテンツを使用してきたとはいえ、相当な企業努力があったのだと推察される。オリエンタルランドは実に偉大である。

 

 

それにしても、東京ディズニーランドには水辺が多い。

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今回撮影したのはほんの一部だが、園内には沢や滝も多く存在する。

 

アトラクションにも水を使ったものが多い。今回は、イッツアスモールワールド、スプラッシュマウンテン、カリブの海賊などを下降し、ビーバーブラザーズのカヌー探検アメリカ河を遡行した。

 

そのほかにも、ホーンテッドマンションプーさんのハニーハントベイマックスのハッピーライドなどに搭乗したのだが、中でも印象に残ったのが「美女と野獣"魔法のものがたり"」である。

 

このアトラクション自体が比較的新しい施設なのだが、とにかくすごいの一言に尽きるのだ。

搭乗後、妻と色々話したので妻の受け売りも多いのだが、まず印象に残ったのがこのアトラクションに乗る際、我々には何の役割も与えられないことだ。良くある「あなたは〇〇になりきって」というようなものではなく、あくまでも視聴者視点なのである。このアトラクションの中で我々がベルや野獣と目が合うことはない。

「推す」という文化が一般的になった昨今、我々が求めているのは、登場人物への憧れや共感というよりも「見守り」のような感情なのだろう。そしてさらに、視聴者達は各々が微妙に違った「推し」への想いを持ち合わせている。そのような多様な視聴者達を満足させられるシステムが、この「何者にもならない」アトラクションなのだと思う。知らんけど。

これはこれまでありそうで無かった、画期的な表現なのかもしれない。

特に印象的だったのはこのアトラクションのラスト。物語の終幕は、通常映画であればスクリーンの方から場面が消えていくし、そうするしかない。ただ、このアトラクションの場合は、2人だけで踊るベルと王子を眺めながら、これからも続くであろう物語から我々の方が退場していくのだ。

これは映像ではないからこそ実現できた演出だろう。知らんけど。

この辺りのニュアンスは乗っていただかなくては分からないかもしれないので、ぜひ皆様にも乗ってほしい。

 

まあ、そうは言っても物語の機微などに興味などないという方々もいらっしゃるかもしれない、そんなあなたにもぜひこのアトラクションを勧めたい。その理由はなんと言っても、このアトラクションに使われているテクノロジーである。

この食器型のライドがどのように制御されてどんな動力で動いているのか、登場人物の表情がどのような仕組みで動いているのか、野獣から人間に変わる王子の映像効果はどうなっているのか、正直全く分からず、不思議なことだらけであった。

ディズニーランドのアトラクションの仕組みは公表されていない部分もあるそうだ。もしかすると、本当に魔法がかけられているのかもしれない。そう思わせてくれるところが、夢の国を夢の国たらしめている所以なのだろう。

オリエンタルランドは実に偉大である。

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今回、岐阜から片道5時間かけて車で訪れてみた。東京なんて普通なら車で行くところではないが、今回のように4人ならかなりの交通費の節約につながるので、またメンツを揃えて車で行きたいところだ。