続 イボGの山

何者にも成れずただ登るのみ

御在所中又 20220219

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トッケビ」という5年ほど前の韓国ドラマを鑑賞したところ、主人公ポジションではないユ・インナという女優とイ・ドンウクという俳優のカップリングに夫婦共々どハマりしてしまい、全く同じキャストがカップルを演じた「真心が届く」という、我々のニーズにどハマりしたドラマまで鑑賞するに至ってしまった。

しかしこれは沼である。この先、彼らが出演する他のドラマにも手を出し、彼らが何を言っているか知りたくなって韓国語を勉強し、結局挫折する、という未来まで見えてしまった。恐るべし韓流コンテンツ。

というわけで、「真心が届く」の恋の行方は妻に見守ってもらうことにして、僕は断腸の思いで鑑賞から離脱することにした。

中又に行く前日、僕がギアの準備をしていると、リビングで妻が「真心が届く」を観ていた。すると僕もリビングを通るたびについついユ・インナに目がいってしまう。全く準備に集中できないじゃないか!恐るべし韓流コンテンツ。

しかし、僕の趣味はサニーさんではなく(※)、山登りなのだ。そう自分に言い聞かせ、気合いで準備を終わらせたのだった。近況を交えた長い前置きである。

※「トッケビ 趣味はサニーさん」等で検索。

 

 

御在所中又

メンバー:kkさん、K君、僕

久しぶりの山岳会での山行だ。今年は中又の氷がつながったとのことで、若干遅めではあるが行ってみることにした。僕はアイスが苦手なのだが大丈夫だろうか。

もちろん中又を登るのは初めてである。

 

6:00

ゲート前に集合。路肩のスペースにはすでに何台もの車が停まっていたが、まだ数台停められた。

6:50

藤内小屋。朝日が美しい。

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7:15?

藤内壁の看板のところでアイゼン等を装着。他のパーティも準備中だった。

「ロッククライマー以外は危険です、立ち入らないでください」の看板の「以外」の文字が削られて薄くなっている。確かにこの書き方はちょっと言い過ぎかもと思わないでもない。とはいえ勝手に看板を傷つけたらいかんけど。それとも関係者が表現を変えようと思ったのかも知れない。

 

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7:50

取り付き到着。見上げると、途中氷がつながっているかどうか微妙なところがあるように見える。どうだろうか。

先行の2人パーティがすでに登り始めており、もう1パーティが取り付きで準備していたが、そのパーティはバットレスの方へ向かっていた。大凹角ルート辺りを登るのだろうか。

準備しているとスクリュー用のクリップを忘れた事が発覚。昨夜ユ・インナの可愛さに気を取られたせいだ…恐るべし韓流コンテンツ!幸いkkさんが余分に持ってきてくださってたのでお借りできた。

 

8:15

先行パーティが2人とも1ピッチ目の終了点についたあたりで、我々もクライムオン。気温は高く、ほとんど寒くない。

1ピッチ目 リードkkさん

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最初のパートは岩に張り付いた氷。先行パーティは正面の氷を登っていたが、結構立ってて悪そう。我々はもう少し右側から取り付いた。ここもそれなりに立っているし、氷も薄め。朝イチから心に悪い。そこが終わると数メーターの氷柱。右から左に回り込むが、なかなかバランスが悪い。回り込んだ後も立ってて悪かった。そこが終わって左にトラバースすると終了点。支点は凍りついた残地スリング。

 

2ピッチ目 リード僕

最初の10mくらいは寝てるように見えたが、見えただけ。早速アックステンションが入る。なんとかここを越えて傾斜が緩んだ先に、今度は数m程度のベルグラのパートが続く。下から氷が繋がっていないように見えた箇所だ。実際ほぼ繋がっていない。しかも上の氷からは暖かいせいかビチャビチャと水が流れ続けている。進むかどうか悩んだが、悩めば悩むほど氷は溶けていく。先行パーティも行ったし、大丈夫だろうと思い、水が滴るツララにスリングをかけてプロテクションを取り、ベルグラにツァッケを乗せた途端にベルグラが崩壊。危なかったー。ならば今度はなるだけ腕を伸ばして、まともそうな氷にアックスを打ち込み、足に体重をかけないように腕で引き上げてみる。文字通り薄氷を踏む思いだが、なんとか突破。そのあとも20mほど氷を登って最後の滝の手前でスクリューと灌木でビレイ。45m。

 

3ピッチ目 リード僕

左の方にバーチカルの氷柱が見えるが、僕には無理。というわけで右側の緩傾斜面から登る。その上の凹角は下から見ると簡単に見えたが、取り付いてみると意外にキツかった。アックステンションをかけながらなんとか突破。氷が終わると最後はラッセル。安定した箇所まで登って立木でビレイ。ほぼ50mいっぱい。

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↑3ピッチ目のラスト

 

そこから樹林帯をラッセルし、見晴らしのいいところまで登って。大休止。13:30?くらい。

雪が降ってきたが、風もなく寒くない。

 

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最後は中道登山道をゆっくり下山し18時過ぎに裏道登山口へ。

 

家に帰ると妻が「真心が届く」の10話を観ていた。結局翌日にかけて僕も最終話の16話まで観てしまったのだった。恐るべし韓流コンテンツ!!