愛鷹山の翌日に、周辺で何か遊べるところはないかと調べていたところ、富士川ボルダーなるものを発見。
富士川と聞いて思い浮かぶのは、源平合戦の富士川の戦いだ。水鳥の羽音に驚いて撤退したという平家のエピソード(創作だろうけど)は、歴史や古典が苦手な僕でも聞いたことのある話だが、そんなところにボルダーがあるとは初耳だった。
さらに調べてみると、あまり登ったことのないタイプの玄武岩の岩場らしい。
トポもネット上にちょっとだけあがってるので、なんとかなりそうだ。
というわけで行ってみた。
逢来橋(ほうらいばし)というアーチ式の橋が印象的な河原だ。
ちなみに、同じ静岡県内の大井川にも同音異字の「蓬莱橋」がかかっているので、場所を調べる際には要注意。こちらは世界一長い木造歩道橋。これも一度訪れてみたい。
駐車場は「水辺の楽校」という公園の無料駐車場を使って良いそうなので、そこに駐車。
ちなみに「水辺の楽校」は全国に288ヵ所もある(2021年3月現在)ので、場所を調べる際にはこれまた要注意。
河原ではBMXやSUP、ラジコンなどいろんなアクティビティを楽しむ人たちがいて、その中でボルダーをやるという自由な雰囲気だ。
とりあえずアップでリベリオンの岩の隣の小さい岩の7〜8級の課題を触る。アップのつもりだったがパワー系の課題だった。
そのあと、リベリオンの岩の右側の課題の4級を触ってみたが離陸すらできず敗退。それならばと隣の6級をとりあえず登る。こちらは一応完登。
そのあと、リベリオンの岩の正面を登ろうと思ったのだが、他のクライマーがいらっしゃったので断念。
仕方なく広場の上流の岩を見に行ってみるが、下地は濡れてるし、見るからに難しいしでこちらも断念。
うーんどうしよう。このままほとんど何もせず逃げ帰ったのでは、富士川の戦いの平家の二の舞を演じることになってしまう。
悩んだ末に、メインウォールへ向かってみることに。メインウォールは少しアプローチがある上に、高さもありそうなので敬遠していたのだが、どうだろうか。
メインウォールへは、一旦逢来橋を使って右岸の富士市側へ渡り、交差点を直進して右側にある自動車整備工場の裏の道に入って少し進むと、階段とトンネルがあるので、そこから簡単に行くことができる。
我々は橋を渡ってすぐ左の踏み跡から入ったのだが、こちらは最終的に藪漕ぎになるので、お勧めしない。すぐに河原に降りたい気持ちをグッと堪えて交差点を渡るのがコツだ。
ちなみにその辺りに車を停められそうな場所は無いので、水辺の楽校の駐車場から歩いた方が無難だろう。
メインウォールは日陰でやや寒いが、こちらは誰もおらず貸切。
想定通りなかなかの高さがあり、ちょっとひるむ。
とりあえず左端の方の、グレードなどはよくわからないが低くて白くなっているところを登ってみる。まあ、8級くらいだろうか。
次に触ったのが「アンダースタート」5級。
これはなかなかに高さがあり怖い。あと、これは富士川ボルダー全体の特徴だが、とにかく足が滑る上に、手もスローパー気味なのがなかなか慣れない。
結構な回数撃ってなんとか完登。上部では絶対に落ちたくない。
その次は高さがちょうど良さそうな、「ポケット」2級。
その名の通り中間部はポケットを繋いで登るのだが、最後のリップに手を出すことができない。何度もやってみたがバランスが悪いのかなぜか手が出ない。そうこうしているうちに鋭いポケットホールドの縁で指皮がめくれてしまった。仕方ない、諦めよう。。
最後に名前だけでもこれは触っておくべきだろうと思った「Gトラバース」初段を触って(もちろん登れず)撤退とした。
時計を見たら14時を回っている。なんだかんだで結構遊んだではないか。