続 イボGの山

何者にも成れずただ登るのみ

大畠谷右俣(オバタキタン) 20200920-21

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今シーズンの初めにSさん、wakiさん、TBさん、僕で結成した「チーム男澤」。

どこか一発気合の入ったところへ行きましょうということで、多くの沢ヤの憧れの一つ、オバタキタンを訪れた。

 

詳細は下記に書いたので、興味がある方は読んでいただきたい。

20200920-21 大畠谷右俣 | 千種アルパインクラブ

 

 

ここでは、各地点のポイントや感想を…

 

・二段30m滝

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最初の難所。直登の記録もあるが、僕のような凡人には無理。

左岸巻き、右岸巻きの記録があるが、左岸巻きがメジャーっぽい。我々もそのセオリーに従った。

滝が見えなくなるまで戻ると、踏み跡っぽいものがある。30mの奥にもう一つ滝があるらしく、それもまとめて巻く。

踏み跡や歩きやすいところをうまく繋げば懸垂無しで巻ける。

 

・二連CS滝

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勝手にこのように呼んでいる。正面突破が厳しそうなチョックストーン滝が二つ連続している。

ここも左岸巻き。なるべく小さく巻いて、奥の滝の落口の真上あたりを目指す。

我々の時は懸垂支点が二ヶ所あった。支点が怪しい場合はハーケンなどを打ち足したりする必要があるだろう。ここから斜め懸垂で落口へ。

ちなみにこの懸垂支点は足場が悪いので要注意。落ちたら死ねる。上の支点の方が足場は良さそう。

 

・中間部のゴルジュ

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二連CS滝の手前にもゴルジュがあるが、こちらはあまり問題は無い。

二連CS滝の後のゴルジュは手前のゴルジュより少し手強い。

一個目の滝は右壁から取り付いて、水流をくぐって左壁から簡単に登れる。

二個目の滝は右壁を登る。ホールドが細かい。終了点は無いのでハーケンで構築した。

三個目は簡単だが泳いで取り付く。身体が冷えて辛いところだ。

四個目の滝は流心右側のリッジを登る。落口が悪い。ここもロープを出した。

そのあとのくの字の滝はシャワークライミング。寒い。

 

・二段40m

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右岸巻き。右岸のルンゼから入り、途中から右の草付きに入る。我々は少し上がり過ぎたので懸垂したが、うまくいけばここも懸垂せずに40滝の落口にある小滝の真下に出られるのではないかと思う。この小滝はフリーで簡単に登れるが、万一落ちたら40mを飛ぶので注意。

 

・右俣左岸スラブ

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どこでも登れそう。大体5ピッチくらいで登られているらしい。我々も5ピッチだった。

ピッチグレードはⅡ〜Ⅲ級くらいか?

登りの難しさより、浮き石、落石の多さが問題。他のパーティーがいる場合はフォールラインに細心の注意を払う事。殺されても文句は言えないくらい岩はもろい。

プロテクションはカムも使ったが、ほとんどハーケンだった。ハーケンが大量にあれば安心。イボイノシシは使わなかった。残置支点は全く見つけられなかった。

最後は草付きのリッジに出る。斜面を少し登って奥の藪尾根目指して、ルンゼをトラバース。場所を選べばロープは出さなくても大丈夫だと思う。藪尾根は歩いて河原まで降りられた。

 

・最後

開津谷を降らず、登山道下山のつもりなら1591mピークを目指してつめるのが良いと思う。

道なりに沢をつめると40mナメ滝があり、これはフリーで登れる。その後左岸側から15m程の滝がかかる流れが合流するので、それは登らずに左俣へ。その後すぐに水は枯れる。

藪漕ぎは一時間程度。そこまで濃くはなかった。

稜線に出たら後は登山道を4〜5時間で登山口へ。アップダウンが多く、なかなか疲れる。

 

・時期

早い時期は雪渓が残るので難易度やリスクが上がりそうだ。8月のこの辺りの沢はアブの猛襲に遭いそう。

やはり9月がちょうど良いのではないだろうか。

 

・装備

ロープ:50mロープ一本で問題無さそう。

プロテクション:ハーケンを多用。多めにあった方が安心。

靴:ラバーがバチ効きらしい。ただ、フェルトでも登れたので、クライミングシューズは無くて良さそう。

 

メンバー:Sさん、wakiさん、TBさん、僕(チーム男澤)

2020/9/21 晴れ
6:50大笠山登山口(即入渓)-7:50二段30m滝-9:10巻き終り-10:45二連CS滝-11:20巻き終り-14:00二段40m滝-14:55巻き終り-15:20二俣(夜中降水アリ)

2020/9/22 晴れ
6:30登攀開始-11:15巻き終り-13:00稜線-14:10大笠山分岐-17:20登山口着