続 イボGの山

何者にも成れずただ登るのみ

伊木山 20240316

wakiさん、hrちゃん、asn君で伊木山に行った。

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QP岩の上部の5.11aの左側に5.10aがたくさんできていた。

 

ひたすら登り続けていたら8便ほど出していた。

 

東海地方での外遊びは一旦ここで〆。

この土地で成長させていただき、いろんなことが実現できました。大変お世話になりました。

 

と言ってもちょいちょい帰ってきます。

 

次いつ来るかなー

梶賀の岩場 20240309

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最近忙しく全然記事が書けない。

この頃も忙しく、直前にならないと休みの日に遊びに行けるかわからない。直前でkjさん、hrちゃんに声をかけたら、kbさん夫妻と梶賀の岩場に行くとのことで、ご一緒させてもらうことに。

 

前日はVISONに行って、夜はkbさん夫妻も交えての海鮮食事会。

翌朝車を乗り合わせて梶賀へ。

 

梶賀の岩場という場所は初めてだ。

車を路肩に停めて、海の方向に向かって踏み跡を歩く。10分以上は歩いただろうか。

 

天気は良いが思った以上に寒い。

ただロケーションは素晴らしい岩場だ。

 

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以下触ったルート

 

アリュート 5.10a ⚪︎

説明文にはカンテを登ると書いているが、凹角をうまく使うと登りやすいようだ。

カンテにこだわったら結構難しかった。

 

どんぎつね 5.10b ×

綺麗なコーナー状の凹角を登る。若干濡れていて嫌な感じだった。難しい。登れてない。

 

ニモ? 5.8 ×

下部は快適なハンドクラック。上部が結構な悩む。悩みを抜けた後、終了点手前の割とどうでもいいところでテンションがかかってしまった。

 

リトルマーメイド 5.11a ×

どんぎつねの横のカンテ。厳しいムーブもあるが、何回もやってたら登れそう。ただ若干怖い。

 

ジェントボイラー 5.10c  ×

難しいと噂の5.10c。難しすぎてトップアウトすらできず…kb先生に回収してもらったら普通に一撃。10cくらいとのこと。まじで?

 

なかなか遠いのでそんなには来れないが、僕らが大好きVISONに行く口実にもなるので、セットで行くと良いと思う。

ベトナム カットバ島クライミング Cát Bà Island 20231231-20240101 その③ 〜Butterflyvalley〜

2023/12/31

ホテルの朝食はバイキング形式なのだが、今朝は昨日まで無かったフォーが加わっている。どうやら客が増えるとメニューが拡充されていくようだ。

 

外にはすでにレンタルのスクーターが用意されている。今日はこれに乗って岩場に向かうのだ。岩場に向かう過程も含めて全てが楽しみだ。

 

スクーターにはほとんどガソリンが入っていないらしく、まず最寄りのガソリンスタンドでガソリンを入れてくれとのこと。ちなみに返すときに満タンにしてくれなどの指示は無かった。

スタンドに着くと、システムや言葉はよくわからないが、とりあえず無事給油してくれた。値段の詳細は覚えていないが案外高い。日本と変わらない気がした。

 

街中の運転はやや緊張するが、現地の運転に習って、人や車が出てきそうなところではクラクションを鳴らしながら通過することにした。態度が悪い気もするが、事故だけは絶対起こしたくないし仕方ない。

後で気づいたのだが、僕のバイクはウィンカーが壊れており、一度出した右ウィンカーは一旦左を戻さないと消えない仕組み(?)になっていた。それに気づかずウィンカーを出し続けて走るという初心者ムーブをかまし続けていたのだった。

街を抜けると、気持ちの良いツーリングだ。天気も良く、これだけでも楽しいアクティビティである。20分程度走って着いたのが、Butterflyvalleyである。

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大きな石灰岩の壁が目立つ広場の周囲には建物が数件建っており農村の集落といった感じだ。

 

本来Butterflyvalleyで登るには、許可証を手に入れた上で、現地で管理者にお金を払わなければならないらしい。(このルールも情報が少なく、詳細がよく分からない)

しかし我々は結局許可証を手に入れられてないので(前回の記事参照)、せめてここの管理者には挨拶してお金を払いたい。そう思いながら周囲をうろついていると、カフェのようなお店を発見したので、そこのスタッフに聞いてみるものの、分からない様子だった。

ここまできたら仕方がない、やれることはやったし何か言われたらお金を払おう。そういうことにして、バイクを停めた。

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先客も少しだけいたが、岩場全体としてはほとんど貸切と言って良いくらいの人の少なさだ。

早速、準備をして登り始める。

 

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↑hrちゃんが先陣を切る(CHUYEN NUI 5a)

 

登りはじめてちょっと経った頃、遠くから複数のバイクのエンジン音が聞こえてきた。子供の頃近所の県道から聞こえてきた暴走族のようで懐かしいなあなんて思いながら、振り向くと結構な数のスクーターが走ってきた。

その後、彼らはバイクを停めて、思い思いの場所に荷物を広げて談笑しながら何かを食べたり飲んだりし始めた。どうやらここはピクニックスポットらしい。

謡曲のような雰囲気の音楽を爆音で流しながらのピクニックを見ていると、やはり異国の風を感じる。

 

とあるルートを登ろうとしていると、後ろから「あぶないですねー」という言葉をかけられた。びっくりして振り向くと赤ちゃんを抱いたベトナム人の女性だった。「日本語お上手ですね」とkjさん。

聞けば以前、熊本に住んでいたらしい。僕も学生の頃熊本に住んでましたよと伝えたが特に驚く様子もない。こんなところで熊本にゆかりがある人と出会うなんてことがあるかね。

 

昼ごはんは朝見かけたカフェのようなところで食べることに。

お客さんはまあまあ多く、繁盛しているようだ。ここの男性スタッフは一時期、千葉の本八幡に住んでいたらしい。やはり日本に行ったことのある人は多い。

注文を受けたのは、小学生か中学生くらいでは?という感じの少女だが、ちゃんと英語でコミュニケーションをとってくれる。

十何年と学校で英語を習ったにも関わらず、全く喋れない僕は相当な時間をドブに捨てたようなもんだ。センター試験ではそこそこの点数を取ったが、そんなもの使えなければ一億パーセント無意味である。

 

昼食後、改めて岩場に戻って僕がリードをしていると、迷彩服姿の男性がやってきて話しかけてきた。僕は登っていたので下でのやりとりはよくわからなかったが、要は岩場の使用料を徴収しにきたらしい。

許可証は持っていなかったが、そこはなんとかなったようだ。

 

そんな感じで16時くらいまで登って、バイクで街へ戻った。

 

この日は海鮮を食べようとのことで、店頭に蟹や貝なんかが大量に並べられているお店に入ってみることに。

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カットバ島は離島だけあって、やはり海鮮を推しているらしく、こういう店が至る所にあった。

しかし我々の行きつけのYummyグループに比べるとやや値は張る。ちょこっと食べて、偽ブランドの衣料品店を冷やかし、さらにカフェでコーヒーやドラフトビールを飲み、シメにYummy1で一杯飲んでお開きとした。

帰りにホテルまで歩いていると、上機嫌な欧米人の男達が「今行ってきた店は安くて最高だったぜ〜」的なことを教えてくれた。実に平和な世界だ。

部屋に戻っても、花火やら話し声やらで夜更けまで外は騒がしかったが、そんなことも全く気にならないくらい幸福な年越しとなった。

 

 

以下、Butterflyvalleyで登ったルートの紹介。

・Rome to Hanoi express 6a    OS

カットバ島で僕が初めて登ったルートで、かつ最も面白かったルート。

快適な5.10aといった感じ。ただ終了点が安定した場所からやたら遠い位置にある。欧米人サイズで整備された感じ。

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・Cracker Jack 6c   ×

トポに「must do」と書かれていたため触ってみたが、ちょっと6cを触れるほどのコンディション(僕の)ではなかった。ちゃんと鍛えてくれば良かった。ルートとしては面白い。上に登るほど難しくなる印象。取り付きのケイブの中で地元の若者がBBQ?的なことをしていて、スクーターがスタート地点に置いてあったので、移動をお願いしたら快く動かしてくれた。ありがとうございました。

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↑情けなくぶら下がる僕

 

・bread & butter  5c

ハングの横をすり抜けるまでの出だしが悪かった。最後は左上する形で快適。

 

・moustache massage man  6a+

出だしは結構きびしいカチを繋ぐ。最後は変な体勢で無理やり棚に上がる変なルート。ぜひやってみて体感してほしい。

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瑞浪 20240217

kjさん、hrちゃん、妻、僕で瑞浪へ。

 

メインの用事は今年の遠征計画。ついでにクライミング

 

なんてったてアイドルとクリスタルのみ触って終了。どちらもRPできず。

 

城山の精神的後遺症なのか自信が持てずダメダメでございました。。

城山 20240209

三連休で熱海方面へ旅行へ行くついでに休みをとって城山へ行ってみた。といっても登ったのは午後だけだが。。

 

城山で登るのは何年振りだろうか。バトルランナーを以前やったことがある記憶はあるのだが、それ以外はさっぱり記憶がない。

 

ホームボーイ 5.8 ⚪︎

見た目より怖い

 

ハートルート 5.11a ×

ずいぶん昔に触った気がするのだが、ルート名以外は覚えていない。結局今回も敗退。

ちょっと自信がなくなってきた。

 

ジプシーマリー 5.10a ×

5.10aで落ちた。落ちた…落ちた…

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色々なものを削られたクライミングだった。

 

 

ベトナム カットバ島クライミング Cát Bà Island 20231231-20240101 その② 〜謎のクルージング編〜

※今回の記事にもクライミング情報はほとんどありません。

 

2023/12/30

雨音で目が覚めた。カーテンを開けずともその雨脚の強さを感じる。

 

昨夜バスを降りたあと、少し歩いてCat Ba Wonder Hotelに到着した。このホテル、安いのに予約サイトの写真がものすごく綺麗なので嘘っぽかったのだが、実際に来てみるとまさに写真の通りという、逆サプライズホテルだった。

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とりあえずお腹が空いたので、ホテルの近くのレストランで牡蠣やらフォーなんかを食べてホテルに戻る。

 

例によってフロントのスタッフは非常に親切で「明日、ハロン湾ツアーに行きたい」と伝えると、手際よく手配してくれた。

ツアーは17時までとのことだったが「少し長いなあ」なんて言ってると、じゃあ15時まででどうだろうか?とのこと。そんなことできるの?と思いながらもその条件で合意した。

 

それが昨夜のことだった。で、朝目覚めるとこの大雨だ。

 

とりあえず朝食を食べてロビーへ向かう。フロントのスタッフが気の毒そうに声をかけてくれる。「明日に延期する?」「いや明日は用事があるんだ」「そうか、なら上着を持って行った方が良い。寒いからね」「ありがとう、持ってるよ」

そんなやりとりをしていると、迎えの車が到着した。雨に濡れながら小走りで車に乗り込むと、スタッフと運転手の他にすでに欧米人の男女3人組が乗っており、すし詰め状態だ。しかし、港にはものの数分で着いてしまった。

 

港ではQRコードが描かれた紙を渡され、ゲートでそれを読み込んで船に乗り込む。おそらく入場チケットのような物なのだと思う。

50人ほど乗れそうな船に先程の欧米人グループに加え、ベトナム人の親子4人と我々のたった9人のツアーだ。

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↑「99」の船に乗れと言われた。

出航すると若いガイドの男性が英語で話し始める。例によってほとんどわからない。これからどこに行くのだろう。

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↑美しい船内

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↑雨は止んだが、どんよりとしている
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↑日本ならローソク岩とでも名前が付きそう
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↑女性の横顔に似た岩だと紹介された。確かに!

 

ガイドのお兄さん曰く、ここはハロン湾ではなくランハ湾なのだそうだ。山の向こうがハロン湾だとか言われたが、その境目はよくわからなかった。とりあえずこれはハロン湾ツアーではなく、ハロン湾が見えるランハ湾ツアーだったのだ。まあどちらでもいい。

 

しばらくして船はカヤック乗り場のようなところに到着した。ここで本来ならカヤックに乗れるそうだが、そのためには水着を持ってないといけないらしい。もちろん持っていないので、代わりにタクシーボートに乗ることに。

結局カヤックに乗ったのはベトナム人のお父さんと上の子供だけで、残りのみんなで仲良くタクシーボートに乗った。

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↑これがタクシーボート
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タクシーボートの船頭さんはまたも女性だった。ベトナムは女性が船を漕ぐ事が多いのだろうか。

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↑洞窟をくぐったりする。タムコックのボートと似ている。

 

船の上ではベトナム人のお母さんが大活躍だった。船頭さんとももちろんベトナム語でコミュニケーションが取れるし、我々や欧米人グループにも積極的に話してくれる。おそらく我々とそこまで歳は変わらないと思うし、別に英語が得意なわけではないようだが、色々な話をしてくれる。これが本当のコミュ力なのだ。コミュ力があれば語学力など二の次で良い。一見矛盾しているようだが、それをひしひしと感じた。ちなみにスズキの車に乗っているそうだ。

 

ボートでのツアーが終わると、今度はランチだ。

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ランチのメニューは見ての通りだ。とにかく多い。我々は欧米人のグループと同じテーブルを囲んだのだが、彼らはビーガンらしく、結果的に我々に割り当てられるものがさらに増えてくる。印象的だったのは、彼らがご飯に醤油をかけて食べていた事だ。日本だったらお母さんに怒られそうだが、本当にうまい食べ方は万国共通らしい。

※さっきから欧米人と書いているが、結局どこの国の人なのかはわからなかった。とりあえず英語ではない言葉を話しているのだけはわかったのだが…

ランチが終わると昼寝の時間だった。この休憩、何がすごいって乗客だけでなく、スタッフも錨を下ろして全員寝ている事だ。なんて平和な時間なんだろう。心地よい海の揺れが眠りに誘う。。

昼寝の時間は小一時間ほどだっただろうか。さてそろそろ行きますかという具合で、船が動き出す。次に到着したのは、これまたよくわからない小さな港だった。ここでまたガイドの兄さんに「船の中で寝てるか、出かけるか」と言われる。さっきまで寝てたのにまだ寝させてくれるのかと思ったが、せっかくなので船を降りることに。

船を降りると昨日タムコックで乗ったのと同じようなエレキカーに乗せられる。エレキカーでのミステリーツアーはもう慣れたもんだ。

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↑エレキカーがたくさん

 

エレキカーに乗せられて着いたのは小さな村だった。最初に足湯のような施設に連れてこられたのだが、これはなんだろう。フィッシュマッサージと言われたけど…と思い覗き込むとなんのことはないドクターフィッシュだった。ただ、一匹一匹がデカい。恐る恐る足を突っ込んでみるが、やはり日本でやったことがあるものよりパワーを感じる。しばらくやっていたがなんだか怖くなってきて、適当なところでやめておいた。

これが終わると後は集合時間まで自由行動だった。無料貸し出しの自転車にほぼ強制的に乗せられて、さあ散策してこいとのこと。しかしこの村、本当に特に何もない村で、10分も走ればほぼ全部を回る事ができた。

途中、例のベトナム人のお母さんとすれ違うと、ハイテンションで手を振ってくれた。本当にコミュ力がすごい。

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結局一体ここはなんだったのだろうか。

集合時間になり、エレキカーに乗って港に戻って船に乗ると、最初の港に向かっているようだ。時計を見ると確かに15時近い。港に着くと我々だけが降ろされた。なんと、我々の都合に合わせてわざわざ港に寄ってくれたらしい。残りのメンバーはこれからサンセットを見に行くようだ。

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↑ありがとう99号。

ガイドのお兄さんに、あそこに見えるヒュンダイに乗ってくれと言われたので、お礼を言って乗り込むと、スムーズにホテルまで送迎してくれた。

 

さて、我々が少し早めに帰ったのは、町の偵察をしておきたかったからだ。今日の夕方にはkjさんとhrちゃんが合流する予定だ。それまでにある程度町のことを知っておきたい。

日本人でカットバ島のことを知っている人は少ないと思う。地球の歩き方でも少し触れられている程度で、謎の多い島だ。しかし、来てみるとなかなかのリゾート地である。ホテルや飲食店の立ち並ぶ街はまさに観光地。遊びに来ているのはほとんどが欧米系の人かベトナム人たちで、日本人や韓国人、中国人のような東洋系の観光客はほとんど見かけなかった。今はオフシーズンなので、そこまでの混雑は感じなかったが、シーズン中はかなり賑わうのだろう。

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↑カッコ良いカスタムのカブを発見

 

イギリスから取り寄せたベトナムのクライミングトポによると、カットバ島でクライミングをするには、Langur's Adventuresという店でパスを発行してもらわなければならないらしいのだが、この店がとにかく見つからない。

この辺だろうという目星はつくのだが、全然見つからず、その店の近くと思われるカフェで食事をして店員に聞いてみるもののわからないとのこと。(結局、後日クライミング後に偶然発見。ちゃんとありました。)

もう仕方ないので、Langur's Adventures探しは諦めて岩場の偵察に切り替えることに。

カットバ島での移動はレンタルバイクが一般的だ。法的なところは正直グレーな気もするが、街中にはいたるところにレンタルバイク屋が軒を連ねている。

適当なバイク屋に入り、細身のおっちゃんに1時間だけ貸してほしいと声をかけると、自転車でも貸すかのような気軽さで貸してくれた。10万ドン。多分割高なのだろうが大した金額でもないのでまあいいだろう。

妻と二人乗りをして走り出す。右側通行は台湾で経験済みだが、やはり慣れない。おっかなびっくり走りながら、とりあえず向かってみたのは岩場の一つ、Hidden valleyである。Googleマップを見ながら、街中の路地のようなところを走ると突然だだっ広い広場のようなところで行き止まる。結局この岩場では登らなかったのだが、おそらくここから歩いてアプローチするのだろう。その後も、適当に街や海を見ながらツーリングを楽しんでいると、kjさんhrちゃんから到着の知らせが届いたので、急いで宿に戻って合流。

とりあえず、昨日も訪れたレストランYummy2に向かい、再会を祝してビールで乾杯した。

ちなみにカットバ島は一応リゾート地なので、食事はそれなりに高いところが多いのだが、このYummy2(すぐ近くにYummy1もある)は非常に良心的な値段設定だった。我々の宿から歩いてすぐということもあって、滞在中はよく利用させてもらった。

 

食事の後、ホテルのフロントでhrちゃんが翌日からのバイクのレンタルのことを聞いてみると、例によって快く手配してくれた。本当に素晴らしいホテルだ。

 

ついに明日からは待ちに待ったクライミングだ。気づけば早朝の大雨が嘘のように路面が渇いている。良い大晦日になりそうな予感を感じながら眠りについたのだった。

 

続く

ベトナム カットバ島クライミング Cát Bà Island 20231231-20240101 その① 〜ニンビンそしてカットバ島へ〜

年末年始の休暇でベトナムを訪れた。実に約5年ぶりの異国の地だ。

 

安くて美味しい料理やビール、親切な人々、豊かな自然と都会の雑踏。約一週間。本当に素晴らしい旅だった。

 

今回はハロン湾のカットバ島でのクライミングについてだけでなく、日記ついでにベトナム旅行についての情報もお伝えできればと思う。

 

※今回の記事はカットバ島に向かうまでの日記なので、クライミング情報はありません。

 

2023/12/28

妻と僕を乗せたベトナム航空VN347便は予定通りの時刻にセントレアを出発した。

ノイバイ空港に着いたのは現地時間の13時過ぎ。暑い。ベトナム北部はそれなりに寒いとの情報だったがどういうことか。確かに現地の人はダウンのようなものを着込んでいるが、僕らの感覚だと半袖でも良い。

今回は現地でのスマホのデータ通信のために、eSIMなるものを使ってみた。QRコードを読み込んで設定するだけで、物理的なSIMカードを入れ替えることなく現地の回線に繋ぐことができるサービスだ。僕の設定は日本でできたのだが、妻の設定がうまくいってなかったので、イミグレーション前に再度トライしてみたところ無事開通。日本でできなくても現地でうまく行くこともあるらしい。

Amazon等で色々なeSIMが売られているので、是非利用してみてほしい。かなり便利だった。教えてくれたAさんには感謝しかない。

 

ベトナムの入国審査では帰りの航空券のeチケットの提示が必須という情報を飛行機の中で「地球の歩き方」を読んでいて知って焦ったのだが、結局僕らは何も言われなかった。ただ、僕らの前にいた男性は提示を求められているようだった。男性はモンベルを着ていたので多分日本人だと思うのだが、僕らと彼で何が違うのだろう。いずれにせよ用意はしていた方が良さそうだ。

 

出国ゲートを抜けると迎えの人でごった返している。名前やホテルの名称を書いたカードを持っている人は定番だが、なぜか花を持っている人も多い。生花の人もいれば造花の人も多い。何の文化だろうか。

「エクスチェンジ!ニーハオコンニチハ!」という威勢の良い声に導かれ、両替所で4万円を渡すと672万ドンという天文学的数字の現金が戻ってきた。

過去にすごいインフレでもあったのだろう。1200円が100園という西武園ゆうえんちの西武園通貨も意味がわからなかったが、ベトナムドンにもそれと同じくらい頭を悩ませられた。現地では下3桁の000を省略してKと書かれていることも多い。30,000ドンは30Kといった具合だ。この場合現地の人はサーティサウザンドということもあれば、単にサーティということもあるので要注意。まあこれはベトナムあるある初級だろう。

ちなみに最も営業が激しかったのはここの両替所だったかもしれない。基本的にベトナムのお店のスタッフは控えめな印象だった。

 

両替を済ませた我々は再度、送迎の人だかりに目を向ける。この中から僕の名前を見つけないといけない。妻と手分けして2往復ほどしてやっと見つけた男性は笑顔で迎えてくれた。英語は話せないようだが、彼の運転は非常に丁寧で快適に移動する事ができた。

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2時間ほどの移動で到着したのはニンビンのタムコックだ。

今日はここのホテルに宿泊し、明日の午前中にタムコックを観光した後に、カットバ島へ移動する予定だ。

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ホテルに荷物を置いて街に繰り出すと、たくさんの飲食店が立ち並んでいる。

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結局2軒の店をハシゴして、フォーや春巻などをビールと共に堪能した。

ベトナムではビアハノイサイゴン、タイガー、ビアホイなど色んなビールを飲んだが、個人的にはこの日飲んだNaDaビールが最も美味しく感じた。

メニューにはローカルビールと書かれており、残念ながら今回はこのタムコックでしか見かけなかった。

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↑ラベルにはビアテクノロジーオブデンマークキングダムと書かれている。デンマークのテクノロジーが使われているのだろうか。

 

食事を終えて適当に街をぶらついてホテルに戻る。知らない街、知らない飯、知らない文字。何をやったわけでもないが、すでに充実感で満たされてきた。海外旅行は良い。明日も早い、good night.

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↑ホテルの部屋にあった置物。日光土産?

 

2023/12/29

ホテルの朝食はバイキングだった。想定以上の豪華さでフォーも食べられる。

ただゆっくりもしていられない。今日は昼から移動しないといけないのだ。

早めにチェックアウトを済ませて、タムコックのボート乗り場へ歩いて向かう。大きな荷物は昼まで預かってくれた。

今回のベトナム旅行は本当に宿に恵まれた。清潔な施設と美味しい朝食はもちろんだが、なんといっても親切なスタッフに心を打たれた。これだけでベトナムが良い国のように思われた。僕も外国人と接する時は日本の代表として対応する気持ちを持とうと改めて思う。

 

タムコックといえばボートツアーなのだそうだ。奇岩と水田の間を縫うように走る川をボートで往復するのだが、現在はオフシーズン。8時半頃にチケット売り場に向かったが、観光客は誰もおらず閑散としていた。

漕ぎ手の女性は巧みに足を使ってボートを漕ぐ。何度見てもどうなっているのかよくわからない。手品のようだ。

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↑シーズン中、両岸は美しい水田になっているらしい。

 

ベトナムにチップの文化はあまり無いらしいが、今回の漕ぎ手の女性にはチップをお渡しした。要求されたのもあるが、1時間半もひたすらボートを漕いでくれたのだ。感謝を何かしらの形にしなければ気が済まない。

ちなみにこんな体力勝負の仕事にも関わらず、漕ぎ手のほとんどが女性のようだった。

 

ボートツアーが終わり、再度チケット売り場へ向かう。チケット購入時に、よくわからない英語でいろんな説明を受けていたのだが、終わったら戻ってくるように言われていたような気がしていたのだ。

チケット売り場へ戻ると、バス停のようなところに誘導されて待っておくようにとのこと。しばらくすると、電気で走る小型バスが滑るようにやってきた。ちなみに今回ベトナムではこのタイプのバスをよく見かけた。現地の人はエレキカーとか呼んでたと思う。どうやらシャトルバスか何かのようだ。

よくわからないままエレキカーに乗り込むと、音もなく走り出す。どこに連れて行かれるのだろう…よくわからない車に乗るという、海外でもってもやってはいけない行為の一つを流れるようにやってしまった。10分ほど走ると寺院に到着した。

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この寺院、ビクドン?という名前の寺院で、普通に観光地のようだ。石灰岩の洞窟の中に建物が建てられており面白い。歩いているとおばあちゃんが線香のようなものを売ってきたので、おばあちゃんっ子の妻が購入した。まあ、寺院なので線香くらい使うのかもしれない。しかしこの線香、供えるような場所はあったのだが、どこにも火がなく、ライターも持っていないので、それっぽい場所に置いてきてしまっただけになってしまった。

帰りも同じようにエレキカーに乗ると同じ場所に帰って来れた。

適当なレストランに入って昼ごはんを食べると、もうそろそろいい時間だ。そう、今回の不安要素の一つ、カットバ島への移動である。事前にネットで、ホテルまで迎えにきてもらってバスでカットバ島へ移動できるサービスがあったので適当に予約しておいたのだ。

とりあえずホテルに戻ってみて、フロントのスタッフにその旨を伝えると、屋上で待ってても良いよと言う。屋上だと迎えがきてもわからんかもしれないので、とりあえずロビーで待たせてもらう。が、時間になっても来ない。ちょっとの遅れなら海外だし普通にあるだろうが、30分待ってもこない。これはちょっとやばいかもと思い、予約した旅行会社へ向かってみることにする。実はホテルから歩いて5分ほどだったのだ。

オフィスについて事情を話すと、遅れてるからあと10分待ってくれとのこと。なるほど、とりあえず予約は通っているようだ。

安心してホテルに戻ると程なくして、一台の車が明らかに慌てた様子で、ホテルの前に止まった。「カトバ!」。運転手はそれだけ叫んで、僕らの名前も何も確認せずに荷物を持っていく。まあ合ってるのだろうと思い、とりあえず乗り込む。車はものの5分ほど走って大きな観光バスの前で停車した。これに乗り換えろということなのだろう。よくわからないが、バスの中を覗き込み、運転手に「カットバ?」と聞くとイエスとのこと。乗客は多くはなく、主に欧米人だった。

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僕らが乗り込むと、バスはすぐに走り出す。その後少しだけ走って1人のベトナム人の乗客(スタッフ?)を乗せたら、ガイドの説明が始まった。正直内容はよくわからないがとりあえずカットバ島にはいけそうだ。

途中休憩を挟みながら、バスは北東へ走り続ける。最初は元気だった隣の欧米人家族のお嬢ちゃんもさすがに寝てしまった。

あたりが薄暗くなってくる頃、海沿いの小さな港のようなところでバスが停まった。Googleマップを見るとハイフォンの東、Cat Haiという島の東端にいるようだが船の姿は見えない。正面に見える陸地はカットバ島だろう。意外に近い。

ここで船に乗り換えるのかと思っていると、正面から船が近づいてきているのに気がつき、その光景に目を疑った。

とてもバスが乗るとは思えない(ように見えた)小さなフェリーに観光バスが乗っているではないか。

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いやいや。桟橋無いじゃん、どうするのこれ?と思いながら作業を見ていると。上の写真下の方に写っているスロープ状のところにギリギリまで船を近づけて、バスや車を降ろしている。

車が降りてしまったら、今度は我々のバスが乗る番だ。スロープを降り、フェリーからせり出した板に乗ろうとするが、結構隙間が空いている。どうするのかと思いながら見ていると、車輪沿いに細い板を置き始めた。え?まじで?このバスがあの上渡るの?下手すりゃ横転&ドボンでは?と思いながらも信じるしか無い。

しかしここはさすがに職人技。見事にバスはフェリーに乗り込むことができた。

フェリーが出港する頃にはもうすっかり暗くなってしまっていた。

30分ほどで無事カットバ島へ上陸。ここから乗客たちのホテルまでそれぞれ送ってくれるようだ。一組、また一組と乗客が降りていく。

もうすぐ我々のホテルだと思ったところでバスが停まり、全員降りてくれとのこと。

あとちょっと坂を登れば我々のホテルの前まで行けるのに、なぜここなのかよくわからないが、とりあえず従うしかない。そういえばさっき宿泊先を聞かれた際、僕らの泊まるホテル名を何度伝えても理解してもらえなかった。Googleマップを見せても、新しいホテルだからか認識されていない様子だった。

まあ、仕方ない。今日最後の頑張りだ。ザックはずっしりと重く、目の前はなかなかの急坂。しかもいつのまにか生温い雨まで降り始めている。しかし、異国の聞いたこともなかった島の市街地を歩いているという事実が、なんとも面白い。

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程よい高揚感を感じながら、僕らは坂を登り始めたのだった。

 

続く